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復刻観戦記14. プロレス居酒屋がむしゃら周年祭!!がむしゃら大感謝祭’09~10周年目だバカヤロー!!~ 観戦記前編

 

プロレス居酒屋がむしゃら周年祭!!がむしゃら大感謝祭’09~10周年目だバカヤロー!!~観戦記(09.11.23月.於.小倉北体育館) 

 

とにかくおなかいっぱいになった。私的にこの日を振り返ってみたい。長くなるので前編と後編に分かれます。

 がむしゃらプロレスというのは、実は北九州の社会人プロレス団体として数年前に旗揚げしたらしい。らしいというのは今年になるまでがむプロの存在自体を知らなかったためで、それもそのはず、試合ポスターとかそういう宣伝活動を一切していない。

 チケットはすべて前売りのみで当日券販売がないし、何もかもが異色づくめで始まる前は「とんでもないものがみられそうだ」という良くない期待感^^の方が先に立っていた。

 小倉北体育館というのは駐車スペースがないので、開始2時間前には会場に到着していないといけない(昔は来場者に解放されていたが、この時代くらいから貸し出さなくなった)と思っていた。

 なので17時開始なのに、13時半に家を出て、渋滞にまきこまれつつも、14時半にはついてしまった。

 ところが駐車場にはロープがかかって入れなくなっている。以前は入れたのに、おかしいなあと思いつつ、がむプロのジャンパー着た人に尋ねてみると、「しばらくお待ちください」といって奥へ。戻ってきたら「チケットがあればいいそうです」ということで何とか駐車できた(くどいようだが、現在では施設の近所の駐車場を利用している)。

 試合までかなり間があるので、がむしゃらプロレス観戦を誘ってくれたメディコさんと共にメディアドーム初潜入。競輪も開催しつつのイベントで、レースは撮影禁止というのを知らずに撮っていたら注意されてしまった。

 そして体育館に戻ってみると、なんと列が出来ている。確かに全席自由の2000円!という破格の値段で好きな席に座れるんだから、そりゃ並びもするだろうけど、チケットあるのにみんな並んでいた。

 かといってみんな前に陣取るかというとそうでもなかったりして。この辺がフツーのプロレス興業とも違っていた。

 あろうことか、開始早々には体育館が8分の入り。ほぼ満員!ここまで入っていたのは、ちょっと記憶にないくらい。入場ゲートまであるし(この日専用のもので、使い回しが出来ない。チケットもパンフもそう。

 パンフなんてオールカラーでちゃんとした印刷で500円!会場費とゲストのギャラ差し引いたら、所属選手はノーギャラでやっていたとしか思えない。)

 そしてレンタルで応援グッズ(パタパタハンド)も配られて、みんなそれをならしての観戦ということになった。

 本部席には女子のリングアナと男性の太ったリングアナの二人と、秘書、コミッショナーが陣取っていた。このリングアナ氏、あがり症なのか試合前にこっそり発泡酒を一本あけていた。そのせいか声量たっぷりの堂々としたコールをしていたけど。

 ちなみにそれを差し入れていたのは女子の方。ギャルっぽい格好に、当日大会大戦カードいりTシャツを着て、ちゃっかりグッズアピールもしていた。着る人が着るとプロレスグッズもおしゃれに見えるんだなあと感心してしまった^^

16時過ぎにちびっ子プロレス教室が開催され、若手が基本を見せていたが、結構綺麗な動きをする。当たり前のことがきちんと出来ているといった感じだった。この予感は実ははずれることはなかったのであるが。

 教室が終わると、今度は地元バンドの生演奏。そして、いつの間にかリングには若手が三人上がって、件のバンドの生演奏で熱唱し始めたのが、なんと「がむしゃらプロレスのテーマ」!(テーマ曲があったのはかなり衝撃的だった)

 それから、菊タローと女性リングアナのルール説明があった後、コミッショナーと金髪の女性秘書(でも日本人^^)があがって、ここまでの因縁や抗争、軍団の説明をひとしきり。そして入場式があって、ここで正規軍が挨拶していると、入場テーマが変わって、悪役のLOC(リージョン.オブ.カオス)が登場。

 コミッショナーのドン.タッカーが蛍光ライト付きの台車^^ に乗せられて登場。ひとしきり、演説をぶった後、ストーリーの波乱を予告。

 で、ここからやっと試合が始まるのである...(長い...)

 

第一試合 レイ.タクマ.二夜.七海健大デビュー戦!!

20分一本勝負 

●二夜.レイ.タクマ.尾原毅 対 

七海健大.一輝.○ダークネス.ニッキー

 簡単に説明しておくと、二夜がこの団体唯一の女子選手。第一試合のレイ&七海健大&一輝と共に本日がデビュー戦。

 一方の先輩チームは悪役というわけではないのだけど、自然にそう言う役回りを演じていた。

 試合が始まってびっくりしたのは、ほぼ男子は全員上半身裸で闘っていたこと。キャラクターレスラーは例外として、これは最後まで守られていた。

 話が脱線してばっかりで申し訳ないが、この試合目を見張ったのは、尾原のUスタイル、レイの初代タイガーばりのムーブ(ついでながら、当然ミステリオ.リスペクトで619も披露)、二夜の石頭キャラ(メディコさんが彼女に直接聞いた話では、本当に頭が固いのでこういうキャラになったんだそうだ)。みんなきちんとした色を持っていること。これは驚嘆した。

 

そして試合が「できる」のだ。二夜は正直まだデビューには不足だなと言うところがあったけど、ほかの二人はどっかの団体にいたんじゃないかという位、完成しきっている。基本的な動きから、グラウンド、受け身も完璧。そしてキックが鋭い。

 これは全体的に言えたことだけど、格闘技系の練習を積んでいる選手が多いんだろうか?蹴りはみんなうまかった。

 二夜はよその団体には修行に出させて、もっともっと実戦経験を積んでほしいなあと思った。

 石頭キャラなんて女子では異端もいいところである。このキャラを生かせばプロレス一本でもやっていけそうな気がするんだけど。

まあ、女版組長になるにはハードルは高いけど、目指す頂上は高い方がいい。頑張ってほしい。

 ああ...一試合目だけでこれだけ語っちゃた...とにかくこの試合で完全にお客のハートはわしづかみ。

 でもこれは前菜でしかなかったのだ。

 第二試合 異色タッグ対決!!

20分一本勝負

●力龍.竹の子王子.炎!修市 対 

阿蘇山.白波佑介.アリマティ

 力龍はフリー、阿蘇山と白波は九州プロレス(当時)。炎!が大分プロレス所属。もともと阿蘇山の中身の人が教えた事がきっかけでがむプロは誕生したらしいので、いわばお師匠さんの査定試合かな?がむプロ勢は炎!修市のテーマ、小林旭の「熱き心に」で入場。

 この試合もみんな実力派揃いで、とにかく派手な動きをしない、危険な大技に頼らない、相手の技は受けるという基本的なことがすべて出来ていた。

 後でわかったことだけど前座は前座のセオリーを守って、そうしていたみたい。見事な心がけである。

 プロレスって実はチームワークで「俺が、俺が」だけでは通じないところのある奥深さがあるのだ。

お笑いかと思っていた竹の子もローンバトルを耐え抜いて、試合は一進一退の末、阿蘇山が竹の子から勝利。と書くとなんかしょぼい試合だったように思われるかもしれないが、これが大まじめにおもしろかったから凄い。もうここらで完全に観戦モードはどインディーのそれではなくなっていた。

 第三試合 林祥弘デビュー戦!!20分一本勝負

 林祥弘.YUJI 対 Dr.CHAOS.DIESEL

 これは林にとっては苦いデビュー戦になった。相手は変幻自在のLOCだし、ジュニア戦士であるディーゼルの動きがよい。以前はこんなによくはなかったんだそうだ。

 選手コール時に「パパ頑張って!」と黄色い声援が。家族ぐるみで公認されているというのは幸せなことだと思う。危険と隣り合わせで決して楽ではない稼業なのに。

 試合はディーゼルが散々かき回して、カオスにタッチしていくのだけど、こいつがいまいち動きが鈍い。まあ、この中ではということだけど。

 LODの乱入にディーゼルの毒霧とやりたい放題で正規軍の若手をいたぶり尽くして、試合を決めてしまった。決して一方的にはならなかったけど、結果を残せなかったのが残念。次がなかなかないというのも、モチベーションを上げにくいだろうけど、頑張ってほしいものだ。

 ディーゼルは顔にひび割れのペイントにカラーコンタクトと、赤い髪の毛が印象的だったが、試合終了後は至ってフツーの感じの人で、にこやかに観客を見送っていた^^

 第4試合 九州ダイナマイト級王者決定戦!!「34」分一本勝負

 ○TA-KI 対●グレート.フランケン

(TA-KIが初戴冠)

 とにかくTA-KIの会場人気がものすごい。みんな知っていて、知らないのは私だけ状態だった。

一方のフランケンは入場テーマが全日版「移民の歌」とくればそう、ブロディスタイルの継承者かと思いきや、顔にはペイントでコスチュームには、がむしゃら愚零闘夢多といれてあるように、ムタのパクリ?いや、リスペクトレスラー。

 でも毒霧ははかないし、チェーンは振り回すし、キングコングニーはやるし、試合スタイルはブロディ。これが不思議なのですよ!本当にものすごいチョイスとしているというか、組み合わせ方が凄い。

 よくムタとブロディをミックスしようなんて考えついたものだと思う。それで特筆しておかないといけないのは、皆15分以上の試合をこなしていると言うこと。シングルでもそれなのだ。

 それでいて息が一つも上がっていない。スタミナも抜群なのだ。これは普段ハードな練習をいかに積んでいるかがよくわかろうというもの。

 この試合も基本的な手四つの攻防からとにかくきちんとセオリーをかたくなに守って、それでいてタイトル戦らしい重厚な試合運で、TA-KIが勝った。

 マイクで「段ボールのベルトですけど」とばらしてしまったのはご愛敬だったけど^^その後コミッショナーとのマイク合戦(コミッショナーといってもセコンド業務もこなしていたし。ここはヒール、ベビー関係なしに試合の終わったものが順に後の試合の手伝いを率先してやっていた。)で、本日お休みのジュニア王座挑戦を直訴したが、「手薄な正規軍同士が抗争するのは不毛」との理由で却下。

 ここらへんは遺恨を残す形で「続く」となった。

 

第5試合 がむプロおまけ試合 疲れない程度一本勝負

 ●ダイナマイト九州.パンチ君.菊タロー 対○ミル.ブラック☆スティック.GAM島聡.ランジェリー武藤

 要するにかつての大阪プロレスの第一試合を想像していただければわかりやすい。キャラクターレスラー総登場でとても楽しい試合だった。

 このメンツだから菊タローが試合を作っていくんだろうなあと思っていたら、実は試合のキーを握っていたのはランジェリー武藤だった。

 この人、とにかく動きが半端無く武藤に似ている。テーマ曲もシンボル(当時の武藤のテーマ)でシンバルもって入場したときは「ちょっとマニアックすぎるだろ」と思ったものの、試合のムーブでやっていないのは、ムーンサルトくらいで後は完璧に本家のコピーをしていた。

 武藤の物まねでは菊タローも第一人者だけど、彼が別に何もしなくてもいいくらい、きちんとプロレスの出来る人だった。GAM島は元違うリングネームでやっていて、「引退」させられたそうで、そのことを菊タローにマイクでつっこまれるとさかんに「俺はGAM島聡だ」と否定していた。

 菊タローは自前のオリジナルタオルを持参して、チョーク攻撃に使っては、会場に広げてPR。しっかり休憩時間には売りまくっていた。一本1000円。もちろん買わない^^

(続く)