線維筋痛症とともに生きている、 復活サポートカウンセラーが約 4 年間- 心理カウンセリングを受けてみた 第93回ミラーニューロンと理想の自分(3)
ミラーニューロンという神経細胞は別名「モノマネ細胞」と呼ばれています。
例えば、誰かが転んでケガをするのを見たときや、プロレスラーが常人ならば確実に死ぬような大技をくらったりしたシーンを見た時などに、思わず「痛っ!」と叫んでしまうことってありますよね。
あるいは声に出さなくても痛いって思ったり。でも、見ているだけなのに、「痛っ!」ってなるというのは不思議といえば不思議な話です。
このとき、自分が転んでケガをしたときと同じ脳の領域が反応しているようなのです。つまり、私たちの脳には、「直接体験しなくても、知覚することができる」働きが備わっているのです。
それがミラーニューロンの働きであるといわれています。線維筋痛症とミラーニューロンの因果関係は科学的には、今のところ証明されてはいません。
ただし、自分が痛みに関しては人一倍わかる分、他人の痛みにも過敏になりうる可能性は、私の体験上、考えられると思います。
ですから、事実は「その痛みは自分の問題ではない」のに、あたかも自分の痛みのように感じられてしまうとも言い換えられます。
カウンセラーをやっていると初対面であるはずの相談者の方が切り出した問題がそのまま今現在自分が直面している課題やクリアしてない問題になっていることが非常に多くあります。
それゆえお悩みにも大いに共感できるのですが、反面相手の問題に自分が巻き込まれて、同化してしまうこともあるのです。
しかし、事実は「相談者と私の問題は別」なんで、わかるはずがないし、同じであるはずもないのです。
でも出された問題が私的にストライクゾーンに入りすぎてると、ついつい勘違いしてしまいがちです。こういう場合、対処方法として習ってきたのは、「イメージの中で線を引く」やり方です。
つまり相手と自分に頭の中で一本線を引き、「あなたの問題はこの線をまたげない!またぐなよ!」と想像してみるのです。
これがうまくいくと、不思議なくらい相手の問題は自分の中には入らなくなります。まあ、こうなるまでには練習が必要ではありますが、できるようになると共感だけできて、問題には巻きこまれない、大変お得なスキルになります。
想像が苦手な方には、実際に線を引いてもいいと思いますし、事情が許せば壁を作るのもありです。私はよく座布団でバリケードを作り、問題がなだれ込まないイメージの練習をしていました。
この線を引くというのは割とやれるようになれたらかなり楽なんで、おすすめしたいテクニックですね。
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