これで200%元気がもらえる!心理学を使った超私的観戦術大公開!

cocoro.haradaが徒然なるままにプロレスとかアニメとかその他興味のあることをお話します。

がむしゃらプロレスイベント試合『きくがおか夏祭り2014』観戦記(2014年7月26(土) 会場/企救丘小学校)

がむしゃらプロレスイベント試合『きくがおか夏祭り2014』観戦記(2014年7月26(土)
会場/企救丘小学校)

写真はこちら

今回ははじめていく場所だし、学校の近所には得てして関係者以外の駐車場もないだろうと見越して、下関まで車で行き、小倉からモノレールで終点企救丘まで行くコースを選択した。実にモノレールは二年ぶりに乗ったし、もちろん終点までははじめていった。

乗っていて思ったんだけど、この距離を下関で移動したら確実に往復1500円コースだろう。片道300円でいけるのはありがたい話ではあった。とはいえ、子どもがいない自分にとって小学校の中に入るというのはおよそ30年以上ぶりなんで、若干緊張しながら校門をくぐった。こうした校区ごとのお祭りというのは下関ではあまり聞いたことがない。昨今のいろいろな事件を考えると、こうした地域に根差したお祭りというのはいいもんだなと思った。炎天下の中忙しくされていらした先生方や親御さんたちは大変そうだったけど。

北九州の気温は32度という予報だったけど、実際グラウンドは36度あったらしい。最初開始時間の15時手前になってもはじまる気配がなかったんだけど、なんとかスタート。今回はステージに一旦選手が登場して花道をとおって入場というちょっとしたビッグマッチ感も醸し出していた。

イベント開始前は普段雨よけとして活躍しているビニールシートが、日よけで使われてた。よくみたら校庭のジャングルジムや滑り台にも学校がビニールシートをかぶせていた。実際この暑さではやけどの心配もあるし、こういう配慮も必要なんだろう。でもシートをはがすとあっという間にリング上にはかげろうが・・・・
多少曇ったりして日陰もないことはなかったけど、ほとんど焼石に水。ということで前説はSHIGEKICHIアナと現チャンピオンスミス(わざわざベルトをもってきていた)がつとめ、次にYASUとTOSSHIが一部のちびっこプロレス教室、二部でなんとあのマスクドPTが自ら「いい人」と名乗って行った大人のプロレス教室を行ったが、普段は土禁のリング上も特例で土足OKになった。それくらい危険だったのだ。

で、意外と弁のたつ「いいひと」のPTさんがそつなく司会をこなして、間にちびっこふれあい体験を挟んで試合開始。今まで散々いいひとよばわりされたけど、とうとう本人が
開き直って自分の口でいい人っていったのはポイント高かった。まあ次回からは普通に戻るんだろうけど。

▼第1試合 がむプロ スピードと楽しさのスペクタルワールド‼
○TOSSHI & ジェロニモ vs ●小倉発祥パンチくん & YASU

この試合で一番意気込んでいたのはジェロニモ。なんといっても今回も披露したタマゴのみで初対決の酔っ払いを飲んでしまおうという腹づもりだったんだろう。実際気合十分でぶつかっていくジェロニモをひょいひょいかわしていくパンチくんもこちらもいつも通り。
なんとか余裕を崩したいジェロニモは途中ローンバトルになりながら、それでもパンチくんにこだわった。YASUとTOSSHIの高度なやりとりを挟んで泥臭いジェロニモのファイトはあのタイトルをとったとき以来の輝きがあった。気合も入っていたし、声も出ていた。そのくらい待望していた対決だったのだ。

前回タイトル落とした時のようなキレの悪さはこの日のジェロニモからは感じられなかった。だからパンチくんもパンツをはいたり、結構自由そうに見えてしっかりジェロニモの意気込みも受け止めていた。やっぱこのあたりの懐の深さはさすがだと思う。

そのジェロニモに先にタイトル挑戦をされてしまった、実は今でもジュニアタイトルの第一挑戦者であるYASUは場外にダイブするなどして、こちらも気合十分。いつもだとTOSSHIとの絡みはシリアス度が高めなんだけど、特に場外戦などでは随所に遊びを混ぜて、はじめてプロレスをみるであろう人たちを楽しませようという配慮も見えた。いつの間にかこういうことができるようになっていたのも感慨深い。コミカルな展開も入れつつ、自分の持ち味もアピールするあたりはさすがだなと思った。

でも、もうすでに闘いのステージが世代闘争から個人闘争にかわりはじめたこともまた事実ではあった。実際5月にみたときより世代間のコンビネーションもスムーズだったし、いわれなきゃ、世代闘争が絡んでいたって気が付かなかったかも。せっかくはじめたんだから、自然消滅させるよりはなんか形にして終わらせてほしいのだが、それは12月までのお楽しみになるのかもしれない。

▼第2試合 イジメ撲滅スペシャルマッチ&アースマン プロレスチャレンジマッチ〜何度でも立ち上がる〜
●陽樹 & 鉄生 vs マスクド・PT & ○環境戦士アースマン

この試合からなぜかマスターとスミスの実況解説付きで試合が始まることに。注目は初対決になるPT対陽樹だったり、鉄生対PTの師弟対決だったり、PT自身がいつもの恰好で一日限定「いいひと」になることや、PTの企救丘凱旋だったり、本当に陽樹と鉄生がタッグとして機能するのか?とか、見どころはいくつもあったけど、ここにいじめ撲滅というテーマと、環境を守るために生まれた、北九州のローカルヒーロー、環境戦士アースマンのプロレスチャレンジマッチという要素が加わった。実際キタキュウマンよりゆるいキャラ設定と某国営放送でもとりあげられた知名度を武器に、キャラが立ちすぎている悪役軍団にどう立ち向かうかがカギとみていたが、さすが普段アースマンショーで鍛えられてきたせいなのか?舞台度胸は抜群だった。だがいかんせん、アクションとプロレスは似てるようで違うもの。PTのサポートがあってもやはりヘビー級二人を相手にするのは分が悪い。一撃一撃がやっぱ軽い。そしてこの犬猿タッグ、分裂しそうでなかなかしないのもミソだった。ところどころ浮上するヤバそうな雰囲気をとりなすかのようにジェロニモがサポートしていたのだが、それもあってか、PTを場外に放り出し、アースマンをローンバトルにもっていった悪役軍。2対1で、まさにいじめの構図がリングの上に浮かび上がると、実況の「アースマン」コールに子どもたちも「アースマン」コール。それにこたえて何度もキックアウトしていくアースマン。いい感じでいじめ撲滅の形ができたところへPTも戦線復帰。いい感じで盛り上がってきた。この酷暑にも負けずリングサイドから声援を送るPT専属応援団もいい仕事をしていた。彼らのサポートもあって頑張るアースマンはとうとう犬猿タッグの誤爆を呼び込み、PTのアシストつきムーンサルトで陽樹を撃破。だが、朦朧としたアースマンを尻目に鉄生と陽樹は大げんか。結局空中分解してしまった。

アースマンのマイクパフォーマンス(声はどこかで聞いたような気がしたけど・・・)があって、FMWばりにリングサイドをお客が囲む。アースマン劇場が終わり一緒に締めをやって、そのままアースマンとの撮影会・・・・になるはずが、いきなりまだ残っていた鉄生がリングにあがるなり、放送席のスミスを挑発しはじめた。「そのベルト二年前から狙っていたんだ。俺に挑戦させろ!」と迫る鉄生。あきらかに予定不調和な抗争が勃発。まさかのタイミングにお客もおろか当のスミスまで目を白黒。しかし「やるんだったら半端な覚悟で挑んでくるなよ」と一応歓迎。しかし一瞬スミスの目が厳しくなっていた。これにて来月のメディアドームかあるあるでGWAの無差別をかけたタイトル戦が実現しそうなんだが、これを黙ってみている陽樹でもあるまい。そうなると12月のビッグマッチまで混沌とした状態が続くのは必至だろう。ただ、スミスの本気ほどこわいものはないので、それこそ、本当に命かける気が無ければベルト奪取どころか、世代交代なんてのも夢のまた夢だろう。

最後に「普段はこんなこといわないんだがな、こんな暑い中最後までみてくれてありがとよ!」と入場時には人に水鉄砲の水をかけまくった当事者とは思えないマイクでリングをおりた鉄生。近くのお客は威嚇してたけど、私の後ろの方の子どもさんが「なんだ、いい人じゃん」といっていたのを聞き逃さなかった(笑)この辺の詰めの選択が案外勝敗をわけそうな気がしないでもないんだが・・・・

でも総じてお客の反応は上々。大人も子どもも参加した親子連れは最後に「プロレスって楽しいね」という会話をしていたし、それを聞いてこっちもうれしくなった。もちろん特定選手・団体を応援するのはその人の自由なんだけど、プロレスというジャンルを面白いといってもらえたことは、私にとって何よりのご褒美だった。避暑を考えてテント下に下がっていたら、この親子の会話は聴けなかっただろうし、そういう意味では炎天下、こまめに水分補給しながら最後まで席を離れなかったのは正解だったと思った。この親子ががむしゃらを通じて多くの団体や選手の試合をみてますますプロレスの虜になっていってほしいなあ。やっぱ既存のファンをよろこばすだけでなく、こうした新しい層の開拓が明日のプロレス界を担うファンや選手を作り出す礎にあるのだ。酷暑の中、みんなで一緒に作り上げた企救丘大会は大成功といっていいと思う。みなさんおつかれさまでした!