映画鑑賞記・カオス.セオリー
カオス.セオリー
10年7月6日鑑賞。
あらゆる行動をリストアップする
能率化のエキスパート、フランク。
本の出版や講演活動で忙しい彼
だったが、ある時、あまりの几帳面
ぶりに辟易した妻のスーザンが
いたずらで時計の針をずらしたこと
から彼の歯車がずれはじめる。
講演に遅刻したことを皮切りに、
美女に言い寄られて浮気を疑われ、
妊婦を病院に送れば隠し子がいると
誤解される始末。あげく潔白の証明
にDNA鑑定までさせられた彼は、病院
で意外な事実を知ることに。それは
自分に妊娠させる能力がないという
事実だった。では今の自分の子は
誰の子?疑いがはじまるともう
とまらない。どんどん暴走していく
フランクはついに....
「スモーキン・エース/暗殺者が
いっぱい」や「あなたは私の婿になる」
の人気俳優にして、スカーレット・
ヨハンソンの夫でもあるR・レイノルズ
が、想定外の事態の連続で混沌(カオス)
に陥っていく几帳面男を熱演した映画
なのだが、コメディというには少々洒落
にならない冗談というか、ブラックすぎる
というか....。機械のような正確さを
要求する夫にうんざりした妻のいたずら
が、やがて家族の絆をも崩壊させていく
件はもう笑えるどころか悲しくなって
しまう。ねらいがモノの見事にはずれると
こうなるんだな。ただ、危険球を狙って
笑いに変えようとした点は評価できる。
問題はそれがストライクにならず本当
に危険球になってしまったということで、
これは監督の意図しなかったことかも
しれない。まあ90分なんで退屈は
しなかったが....最後もなんか
今ひとつしっくり来なかったし。
これだけの難関を乗り切るにはすこし
真ん中が重すぎた感じが否めない。
全体的にバランスが悪いというか...